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星華さんプロレスデビュー!? if

珍しいことに短期間での更新です\(^^)/

台風があっという間に通り過ぎたり寒くなったり暑くなったり皆さんもまだきついでしょうね。なのにやたらとキーボードが滑る滑るw

今日の更新は、以前も書かせていただいたシャーさんの看板娘、星華さんとうちの看板娘(仮)の雫の対戦です。
デビューして間もないころの雫なので、一方的に雫の方がぼこられてますが、シャーさんからどんな感想をいただけるか^^;

タイトルのifの通り、書き出しは前の続きです。べ、別に冒頭が思いつかなかったわけじゃないんだからね!



「ふぅん、私とやる勇気があったことはほめてあるけど、いいの?これからやるのはブックじゃないのよ?」


 きらびやかなライトに照らし出されるリングの上でセパレートタイプの水着を着た少女が自分と同じ程度の体格の大きい少女に挑発的なしぐさで話しかける。
 少女の名は望月星華。知る人ぞ知るストリートファイターだ。本来なら街角で何でもありのファイトに興じている星華がなぜプロレスのリングに上がっているかと言うと、友人に誘われて女子プロレス観戦に赴いたことが発端だ。




 友人はリングの上で繰り広げられる対戦に興奮して声を張り上げていたが、星華から見れば全く何の意味もない意地の張り合い、お約束か何だか知らないがわざわざロープに振って帰ってくるところへの攻撃、etcetc・・・・・・。
 リング中央で自分たちと年齢がそれほど変わらないだろう少女が押さえ込まれ、3カウントが数えられる。試合終了のゴングが鳴り響き、勝ち誇る勝者とセコンドの肩を借りて退場していく敗者へと拍手がならされる中、星華が呟いた。


『でもさぁ、これって台本通りなんだよねぇ?』


 目を輝かせる友人に思わず星華が呟いた一言は星華が思った以上に周囲に届いた。一瞬で視線が星華に集中し、その一角だけ沈黙が落ちる。


『てめぇ!なにぬかしてんだ!!』


 そして、その声を聞いたのは観客たちだけではない。敗北した少女のセコンドに付いていた女子レスラーがさすがに聞き流せずに星華の目の前まで駆け寄ると、星華の襟首をつかんですごむ。


『あ、ごめんごめん。つい正直に言っちゃったよ。でも、台本あるんでしょ?』


 口では誤っているが全く悪びれていない星華に怒りで顔色が白くなるほど顔をひきつらせるセコンド。感情のままに星華をねじ伏せて会場から放り出そうとするが・・・。


『ごめんって言ってんでしょ!』


 セコンドが動くよりも早く星華のボディブローが深々とセコンドのボディにめり込む。不意を打たれたこともあるが、ストリートファイトで名をはせている星華の攻撃の威力は凄まじく、口元からよだれを垂れ流して崩れ落ちていくセコンド。そこへ星華の身体が回転し、遠心力で威力の増した後ろ回し蹴りがセコンドの頬桁を砕いた。
 一瞬で意識を飛ばされたセコンドの半開きになった口から折れた歯の破片が飛び散り、周囲の観客たちが悲鳴を上げて星華の周りから遠のく。


『あ~あ、目立つつもりはなかったのに・・・。ま、しょうがないよね。そっちが手を出してきたんだし、正当防衛ってこと・・・?』


『ふざけないで!あんな聞こえよがしに・・・!!』


 けろっとしたまま頭をかいてぼやく星華に食って掛かったのは、ついさっき星華にKOされたセコンドの肩を借りて退場しようとしていた少女。ふらつきながら詰め寄る少女に口元をゆがめながら星華が言い返す。


『ふぅん、ついさっき負けたばかりのがそんなこと言うん・・・だ!』

 どむぅ!!

『ごっふ・・・!!』


 近づいてきた少女のボディに食い込む星華のボディアッパー。手首までめり込むほどの一撃に目を剥いて悶絶しながら崩れ落ちる少女だったが、それでもその手は星華の襟首をつかんだまま離さない。


『って、服が伸びるじゃないのよっ!!さっさと倒れ・・・!!』

『そこまでにしときな、お譲ちゃん』


 会場中の注目の的となり、さっさとおさらばしようと少女を引き剥がそうとして拳を握った星華の肩を背後から伸びた手がつかんだ。音も気配もつかめなかった星華が慌てて振り向くと、そこにはこの興行でメインを張る予定のゼットン白石の姿があった。


『な、なによ・・・ひょっとして、そこでお寝んねしてるのとこの弱っちいのの仇打ちにでも来たの?』


 星華よりも頭一つ分以上背が高く、腕の太さは星華の太股ほどもある魁偉な体格のゼットン。そんな巨体の持ち主が自分の背後にいつの間にか立っていたことに動揺を隠しきれないながらも星華は挑発的に言葉を返していく。


『いいや、あんたに負けたこいつが弱かったってだけさ。負け犬に構ってるほど暇を持て余しちゃいないよ。・・・あたしの用事ってのはあんたのことさ。あんた、ここまであたしらのことをこけにしてくれてただで帰れるなんて思ってるのかい?』


 凄みながら星華をねめつけるゼットンだが、鼻っ柱の強さでは人後に落ちない星華はゼットンの脅しを鼻で笑って答えた。


『へぇ、やっぱり演技力は大したものねぇ。アクション映画のやられ役に転職したほうがいいんじゃないの?』


 どよめいたのは観客たちよりもレスラー達。自他共に認める最強女子プロレスラーのゼットンがこの挑発を聞き流すはずもない。


『ふぅん、大した度胸だけど・・・・・・あんたさ、次の興行に出てみるつもりはないかい?次はもっと大きな会場でやるんだけどね、あんたなら会場負けはしないだろうさ』

『いいの?八百長がばれちゃうよ?』

『なに、あんたみたいなのは時々出て・・・』

『ま、待ってください・・・・・・』


 当人たちよりも周囲の人間の方が胃が痛くなるような真っ黒な空気に周囲から人がいなくなる中、あれよあれよという間に星華とゼットンのメインイベントが決定しようとしたそのとき、まだ星華の服を握っていた少女が割って入った。
 怪訝そうに見下ろすゼットンともう体力も限界だろうに自分の服を握り締めたまま離さない少女に苛立った視線を向ける星華。


『わ、私が先です・・・。舐められたのも、喧嘩を売られたのも・・・・・・だから、私が・・・!』


 ついさっき完敗し、自分のボディブロー一発で悶絶した少女の懲りなさにあきれ返る星華だったが、考え込むそぶりを見せるゼットンにあせりの声を上げる。


『ちょ、ちょっと!やればどうなるかなんて分かりきってるでしょ!』

『ふむ、しかしねぇ・・・お前さんは喧嘩を売ってきたけど買うのがあたしじゃなきゃならないわけじゃないし、こいつが言ってるとおり舐められてるのはこいつの不甲斐なさが始まりだ。よし、やんな』




、そして現在・・・。
 金糸のような艶やかな髪をサイドポニーにまとめ、青を基調としたセパレートの衣装をまとった星華はいつもとの勝手の違いに戸惑いながらマットやロープの感触を確かめていた。90を超えるバストは谷間がくっきりと見え、細くくびれながらもしなやかな筋肉とうっすらとつけられた脂肪で鎧われたウェストはモデルになれば引く手あまたなほど人目を引きつけて離さない。そして、引き締まったヒップラインは女性らしさと野生の獣めいた凄みを併せ放っている。
 対する少女、月嶋雫は星華に劣らない見事なボディラインを柔らかな素材の純白のレオタードでまとい、同色のリングシューズを履いている。腰まで届く艶やかな黒髪をそのままに立つその姿は、リングの上よりもグラビア写真に納まっているほうが似合っていそうだ。
 そしてお互いに優れた容貌の両者が並び立つと、それだけで会場内が華やぐ。しかし、格闘家としての凄みでは圧倒的に星華の方に分があった。
 同性が羨むほど秀麗なボディラインの雫と星華。だが、雫の印象が華を思わせるのに対し、星華は猫科の獣を思わせる。
 緊張の色を隠せない雫に比べて観客の反応を楽しむ余裕のある星華のほうが、年齢は同じぐらいでも覆しようのない格の違いを見せ付けていた。
 とは言えホームグラウンドだけあり、会場の観客の声援は明らかに星華よりも雫のほうが大きい。


(この声援が悲鳴に変わって私への声援に変われば、あの筋肉だるまだって黙っちゃいられないわよね・・・・・・かわいそうだけど、あんたの見せ場は今日はないわよ!!)


 星華の視線は雫を捕らえたまま離さないが、その思考はすでにこの試合が終わってからに向かっている。それは雫など眼中に入っていないということであり、よほど鈍くないかぎりそれは分かるだろう。そして、雫はそこまで鈍くなかった。


「貴女の相手は私よ!そう簡単に勝てると思わないで!」

「あぁ、そういえばそうよね。ごめんごめん、まあ気にしないで」


 余りにも軽く謝ってくる星華に苛立ちを隠せない雫。前回の騒動で星華の実力の一端をその身で思い知った雫だが、雫にもプライドはある。今すぐ殴りかかっていきたい衝動を抑えながら星華を睨みつけるが、星華はまるで子猫がじゃれ付いてきているのを見るかのような生暖かい表情だ。


(その余裕、絶対に引っぺがしてやるんだから・・・!!)


 誰が見ても分かるほど気負っている雫に、解説席に座っているゼットンが物言いたげな表情をするが口には出さない。
 珍しく試合開始前からぴりぴりした緊張感を放つ雫がゴングが鳴らされた瞬間にダッシュしようと腰を落とした直後、打ち鳴らされる試合開始のゴング。


 カーン!!

「行くわよ・・・!?」


 駆け出そうと1歩目を踏み出した澪が目にしたのはアップになった星華の顔。瞬間移動したと観客が錯覚するほどの星華のダッシュだ。


「先手必勝・・・あんたに見せ場なんてやんないよ!!」

 ずむううぅぅっ!!


 細くくびれた雫の鳩尾にめり込む星華のボディブロー。手首までめり込んだ一撃に瞳を剥いた雫がコーナーポストに背中を叩きつけられ、そのままお尻からマットへとずり落ちていく。


「あ・・・ぐ!!かはぁ・・・・・・!!」


 コーナーに背をもたらせかけながらマットに尻餅をついてダウンする雫。開幕早々の強烈過ぎる一撃にKO寸前の有様だ。


「ま、こんなもんかな?疲れるのもやだし、このまま起き上がらないでよ」


 星華はそれ以上雫に何もすることなく自分のコーナーへと戻った。そして、コーナーにもたれかかりながら放送席のゼットンを見下ろす。そして数えられ始めるダウンカウント。


(どうせこんな茶番になるって分かってたんでしょ?さっさと自分で出てくればいいのに・・・)


 星華には既に雫にかける関心はない。どうせ実力差があるのは分かりきっていたのだから、前座なんて用意しなくてもよかったのに、と内心で思っているのが見え見えの態度だ。


「確かに言うだけの事はあるね・・・。でも、いくら弱いって言ってもこの程度で負けるほどやわなやつはいないよ、お嬢ちゃん・・・?」


 マイクでも拾えないほど小さな声で呟くゼットン。その視線の先には左手でボディを押さえながら立ち上がろうともがく雫の姿があった。


「ま、まだ・・・勝ったと思うのは・・・早い、わよ・・・・・・」


 かろうじて10カウント以内で立ち上がった雫。しかし、試合が始まってまだ1分も経過していないのに足はがくがくと震えている。


「そんな様でなにいきがってんのよ・・・素直に倒れてれば痛い目をこれ以上見ないですむのに・・・」

(何で立ってくるのよ、私のパンチが軽いって思われるじゃない!)

「始まったばかりなのに・・・気が早いわよ・・・」

(あ、危なかった・・・・・・でも、まだこんな程度じゃ終われない!)


 顔をしかめている両者だが、その胸の内は正反対と言っていいほど違う。雫を歯牙にもかけていない星華に対し、雫はかろうじてKOを免れたことへの安堵とまだ試合が続くことへの気合と不安だ。


「全く、結果なんて分かりきってるんだからさっさと倒れたほうがいいと思うんだけど・・・ね!」

 パパパンッ!!


 リング中央でにらみ合う両者。その均衡を破ったのは星華の鋭いジャブ3連発!
 雫の反射神経では当たったことしか分からないほどのスピードで放たれたジャブは、ガードの隙間を縫って雫の顔に炸裂する。


「うぅっ!?く、くふぅ!!」

「あんたは私のサンドバッグよ・・・負けを認めるまで倒れるのも許さないから、早く降参したほうが痛い目を見なくて済むわよ!」


 何かが顔面ではじけた、それだけしか分からなかった雫が大きくよろめく。そして、星華はその隙を見逃さない。右足を大きく踏み込み、左足を鞭のようにしならせて雫のレバーへとミドルキックを打込んだ。


 どむぅっ!!

「あっあおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」


 雫の体が横にくの字に折れ、大きく開かれた口から悲痛な絶叫が上がる。リングシューズの底をマットでこすらせながら真横に吹き飛ばされ、向かっていく先はリングロープ。跳ね返されてマットに倒れこもうとする雫のレバーへと、今度は星華のレバーブローがめり込んだ。


 めりいぃぃ・・・!!

「おぶ・・・・・・ううぅぅ・・・・・・!!」


 星華の拳の半分が雫のわき腹にめり込む。今度は雫の体は吹き飛ばされずにそのまま留まり・・・。


「ちゃんとまっすぐ立ちなよ!」

 どずっ!!


 雫の髪をわしづかみにした星華が右膝を左わき腹に叩き込み、強制的に雫を直立させる。


「お・・・おぇ・・・・・・えうぅ・・・・・・」


 嘔吐感に苛まされながら星華の意図通りに体をまっすぐに戻させられる雫の顔は、既に涙に濡れて苦痛に歪む悲惨なものに変わり果てていた。レバーへの強烈な連撃で顔色が青ざめている。
 観客たちの悲鳴がこだまする会場の中心で、雫の前髪をつかんだまま離さない星華が構えた拳をアップに構えた。


(か、顔に来るの・・・?ガードを上げなきゃ・・・!!)


 鉛のように重く感じる両腕を上げ、KOだけは免れようとする雫。しかし、その反応こそ星華が待っていたものだった。


「言ったよね、ギブアップするまで許さないって・・・!!」

 どむぅっ!!


 星華のパンチが突き出され、捻りを加えられて打込まれたその先は雫の自己主張の激しいバスト!柔らかな素材のコスチューム越しに雫の乳房が変形するのがはっきりと見て取れる。


「・・・・・・・・・・・・ぉ・・・」


 そして打込まれた瞬間、雫の動きがぴたりと止まった。雫の前髪から左手を離した星華が大きなモーションで左フックを繰り出すが、体を硬直させたまま雫は動けず・・・。


 ぐにゅうぅぅぅっ!!

「ひいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」


 右乳房を真横からえぐるフックにパンチングボールのように雫のバストがはじかれ、またしてもロープへと吹き飛ばされてしまう。


「・・・・・・ハートブレイクショットだね。あんなもんまで使えるとはねぇ。ちょっとあいつにゃ荷が重すぎたか・・・。」


 解説席でぼそりと呟くゼットン。星華は強烈な衝撃を雫のバストの奥にある心臓へと打込み、動きを強制的に止めたのだ。そして後は、動きの止まった獲物へとどんな攻撃も叩き込める。


「ひ・・・いいぃ・・・・・・む、胸がぁ・・・・・・」


 女性の急所である乳房を打たれる激痛に芋虫のようにマットを転がりまわる雫。試合が始まってから一方的に殴り続けられ、既に立ち上がる力もあるのかどうか。


「あれだけでかい口を叩いておいてこの程度で終わりなわけ?やっぱりプロレスなんてたいしたことないよねぇ・・・」


 それでも星華はまだ雫に倒れることを許さない。倒れ付す雫の髪を鷲づかみにして顔を引き起こすと、自分の顔を近づけてあざ笑う。
 しかし、それは星華の油断だった。自分のパンチ力に自信を持っていた星華。そのパンチを受け続け、虫の息になった雫にはもう何も出来ないと高をくくっていたのだ。


「あ・・・ああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


 だが、今こそが雫が待ち続けていたチャンスだった。実力差がある事は分かっている。想像以上の破壊力に何度も屈しかけたが、残った力を振り絞って星華につかみかかる。


「な・・・まだ動けるの!?」

「私にも・・・意地があるのよ!!」


 髪をつかまれたまま星華の肩と股間に腕を回してボディスラムの体勢で持ち上げる雫の背中を、観客の大歓声が後押しする。
 そして繰り出されるのはボディスラムではなく、ノーザンライトボム!ダメージが限界近い為、ジャンプすることは出来ないが、そのまま星華を後頭部からマットへとめり込ませていく。


 ずっううぅぅぅぅんっ!!

「がは・・・!!」


 この試合で初めて星華が苦悶の声を上げ、ばったりと大の字になってリング中央でダウンした。ストリートファイトでならしてきたとはいえ、プロレス技を掛けられるのは初めての経験の星華ではさすがに耐え切れなかった。


「ぐ・・・はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・これで・・・止めだぁーっ!!」


 苦痛にうめきながら体を起こした雫がコーナーポストへよじ登り、大きな声でアピールする。観客の大歓声で会場が揺れる中、腰を大きく落とした雫が一気に足を伸ばし、体を空中へと舞い上がらせた。身体を美しく伸ばし、両腕を大きく広げた雫がムーンサルトプレスでリング中央に倒れたままの星華をめがけて舞い落ちていく。


「ふ・・・ふざけるなぁ!!」


 誰もが一瞬雫の勝利を減資した中、今度は星華が意地を見せ付けた。雫の体がマットから2mほどまで来た瞬間、下半身を折り曲げて一気に突き上げたのだ。


 ごぽおぉぉっ!!

「ごぶ・・・っ!!」


 雫の渾身の力を込めたムーンサルトプレスと星華の両足の突き上げの威力が加わり、雫の背骨までいかれてしまったのではないかと思うほど雫の背中が盛り上がった。


「がぼっ!おっ!おおぉぉ・・・!!おううぅぅぅ・・・・・・!!」


 星華の蹴りで突き飛ばされ、リングに突っ伏した雫が両手でボディをかばいながらダウンした。すでに転がりまわる力も残っていないのか、両足は力なくマットに投げ出されて時折ひくつくだけだ。
 胃に何も入れていなかったのでリングの上で嘔吐する無様は免れたものの、それでも嘔吐感はやまない。


「よくもやってくれたわね・・・」


 ダウンした雫を見下ろしながら星華が悪鬼のような形相でポツリと呟いた。眼中にも入っていなかった雫に粘られ、痛烈な反撃を食らった。その動揺で完全にキレている。
 脱力した雫の身体を無理やり引き起こし、コーナーへと磔にして構える星華に観客がざわめき、ゼットンがゴングを鳴らすように伝えたときにはもう遅かった。


「ギブアップなんてさせないわよ!ここで壊してあげる・・・!!」

 どむぅっ!!ばきゃぁっ!!どぼ、どぼ、どぼ、ずむうぅぅっ!!


 雫のみぞおちに深々とめり込む星華のボディアッパー。顔を前に突き出した雫の口から黄色い胃液がこぼれるが、それに構わず渾身の右ストレートが雫の鼻頭を粉砕する。後頭部をコーナーに叩きつけられ、顔面には星華のパンチが食い込まされた雫の体が断末魔の痙攣を起こす中、顔、バスト、ボディ、身体のいたるところをめがけて星華のラッシュが襲い掛かっていく。


『お、おい・・・』

『死んじゃうんじゃないか、雫・・・』

 カンカンカンカンカ~~~~ン!!


 観客が破壊されていく雫の姿に顔色を失ってささやく中、試合終了のゴングが鳴り響いた。そのままセコンドたちがリングに上がって星華を押さえつけるが、打たれ続けていた雫は腕をロープから解かれるとそのままコーナーをずり落ちて尻餅をつき、上半身を前に倒したまま動かない。
 セコンドが雫の状態に注意しながら上半身を引き起こすと、試合前からは想像も出来ないほど顔を腫れ上がらせて鼻血で汚れきった雫の姿があらわになる。露出のきわどいレオタードから覗く白い肌はところどころが青痣が浮かび上がり、レオタードの下は青痣で覆われているのは間違いない。


「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ!!」

「あんたの勝ちだね。・・・・・・それにしてはうれしくなさそうだけどねぇ・・・」


 担架に載せられて退場していく雫を息を荒げながら見送る星華。勝者となった星華だがその顔には笑みはなく、むしろ複雑な感情が暴れて制御できない様子だ。
 そんな星華に静かな声で話しかけるゼットン。ゼットンには星華の今の感情が分かるのだろう。その声は無法者に対するものではなく、星華はその声に冷静さを取り戻す。


「嬉しいわけないでしょ・・・こんな・・・・・・」


 会場の声は勝者である星華へと向けたものはなく、雫へと上げられる声がほとんどだった。勝負には勝ったが、これは本当に勝利したといえるのか・・・。


「それで、どうするんだい?あんたは雫に勝った。だったら次はあたしとやりあうことになるんだけどね・・・」


 悩む星華にゼットンが声を掛ける。本来なら星華とゼットンが対戦するはずだった。だが、雫の強い希望で対戦カードが変更になったのだ。なら、必然的に次はゼットンと対戦することになるのだが・・・。


「やめておくわ。ちょっと、そんな気分じゃないしね・・・」

「そうかい。・・・その気になったらまた遊びに来な。今度はあたしが相手をしてやるよ」


 ゼットンの顔を見ることなくリングを降りて退場していく星華に観客のブーイングが投げかけられる。しかし、星華は顔を下げずに前を見たまま退場していくのだった。


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非公開コメント

遅ればせながら拝見いたしました!そしてブログの方でも紹介させていただきました!

うちの星華の、オールマイティに色々な戦い方をこなせる感じもあり
おそらく私が描いたものよりも星華らしい動きが出来ているようで、大変参考になりましたw
うちの子は本当に幸せ者です。
ストーリー展開も、今回は勝ちましたが、なにやら彼女の今後に影響を与える試合になったようで
ここから色々物語を想像するのも面白いかもしれないと、読んでいて唸ってしまいました。
もちろん、腹責めも多くて個人的に大満足ですw

重ね重ね、二度までもうちの看板娘を書いていただいて、ありがとうございました!

Re: タイトルなし

読んでいただきありがとうございます(^^)
星華さんが美人さんなものでこうも書きたい意欲がむくむくとw
いずれ子の続編を書きたいと思いますので、その時はまた星華さんをお借りいたします~m(--)m

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