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またまたブロンド女子プロレスラーの続きですw

こんばんは。何とも新作が全然進まず、昔書いたもののリメイクが先に出来ちゃいました(笑)

ちょっとバイオレンス色強めですが、どうぞです。

(・・・空手家と聞いていたけど・・・、かなり出来るわね・・・)

 地下プロレスの花形レスラー、ミリアム・梨沙・シンクレアは内心でそう呟いた。

「試合では凶器は使わず・・・」

 ミリアムと、対戦相手の篠木幸子が至近距離で睨み合うそばで、レフリーが注意事項を述べている。守られないことはいつものことであり、レフリーも言っているだけだ。この地下プロレスでは反則は無く、何でも有りというのが売りなのである。
 身長170センチ、スーパーモデル顔負けのプロポーションを誇るミリアムに対し、篠木は165センチのミリアムより少し低めの身長に、胸が無ければ鍛え上げられた男性の肉体とも見間違うほどにがっしりとした体つきである。
 ミリアムは、両サイドと、胸元を大きく切れ込みを入れて胸の谷間を強調した部分を編み上げたスカイブルーのコスチュームと白いシューズであるのに対し、篠木のいでたちは空手着のみである。
 コーナーでマウスピースを咥えて試合が始まる。

 カーン!!

 ゴングが鳴り響き、中央で構える篠木。その構えからは隙が見出せず、ミリアムは攻めあぐねたまま時間が過ぎる。

(く・・・、予想してたよりも強い・・・、どうやって崩そう・・・?)

「ええい!!こないならこっちからいくよ!!!」

 なかなかミリアムが攻めてこないことにいらだち、篠木から攻め込んだ。

「な、なめないでよ!!」

 ミリアムは日本語を少ししか話せないが、篠木がミリアムを格下と見ていることは理解できる。篠木の突進にあわせ、一撃目を避けて篠木にタックルを仕掛けようとするが、たった一発の太ももへのキックがミリアムの機動力を奪った。

 パアン!!

「うあああぁっ!!!なっ、何っ!?何なのおっ!!?」

 左の太ももに走った衝撃に動きが止まってしまったミリアムに篠木の舌打ちが聞こえた。

「ちっ、この程度かよ・・・」

 左足がしびれて動けないミリアムの喉に手をかけ、無理やりコーナーに押しやった篠木は、両腕を腰に構え、腰を落とした。

「何をする気よ・・・」

 左足の痺れが治らず、コーナーに寄りかかったまま身動きできないミリアムだったが、未だに闘志を失ってはいなかった。
 しかし次の瞬間、ミリアムの胸に衝撃が走った。

「はぐっ!・・・・んあぁぁぁぁぁ・・・・・・!!」

 正拳五段突き。一呼吸に五回の正拳突きがミリアムの胸を襲ったのだ。
 ふくよかな胸がゴムマリのようにはね飛び、その下の肺にまでダメージを与える。女性の急所に全て吸い込まれた篠木の拳は、一拍の溜めとともにミリアムのボディに突き刺さった。

「はうっ!・・・・」

 パクパクと酸欠の金魚のように口を開閉したミリアムの小さな口からマウスピースがこぼれ、後を追うようにしてミリアムが顔面からマットに崩れ落ちた。
 試合開始からまだ1分も経っていない。しかし、既に流れは篠木の方に傾いている。

「か・・・はっ・・・・」

 痛撃を受けたミリアムはうずくまったまま体力の回復を図るが、胸中は乱れきっていた。これまでの相手に武道家と試合をすることが極端に少なかったこともあり、経験不足が色濃く出ている。
 篠木が焦れて近づく前にさっと立ち上がり、構えを取る。ダメージはまだ抜けきっていないが、精神的なショックは峠を越した。まだ闘える。

「行くわよっ!」

 待ちの戦法では篠木の罠にはまりに行くだけと体で体験したミリアムはスピードとばねで勝負をかけた。
 正面から行くと見せかけ、篠木の左側に回りこんだミリアムのロープの反動を利用したドロップキックが篠木の側頭部を狙い飛ぶ。
 しかし。

「甘いんだよっ!!」

 ミリアムのフェイントをものともせずに篠木のひじ受けがドロップキックを迎撃した。足の裏に堅いひじがめり込み、バランスを崩したミリアムはそのままマットに落下する。

「ま、まだまだ―っ!!」

 得意のドロップキックを苦もなく破られたミリアムだが、マットに墜落してすぐ篠木の足を取り関節技に移行しようとする。

「て、めぇっ!!」

 足を踏ん張り倒れるのを拒む篠木だが、ミリアムはうまく体をコントロールして篠木の体を転がすと、アキレス腱固めに入った。

「ぎゃあああああああああっ!!」

 ものすごい悲鳴をあげて篠木の体が跳ね回る。必死に捕らえられていないほうの足でミリアムを蹴りはがそうとするがミリアムは篠木の足を絞り上げて離さない。
 絞り上げる。絞り上げる。しかし、篠木は決してギブアップをしない。口元からは泡が吹き始め、瞳は焦点を失いかけているが、このままでは折らない限り決着はつかないだろう。

(このままじゃあ、アキレス腱が切れる・・・)

 決して選手生命にかかわる負傷はさせないという信念から、ミリアムはアキレス腱固めを自らはずす。
 急に解放された篠木は訝しげな目でミリアムを見ると、顔色を変えて立ち上がった。

「てめぇ、情けをかけたつもりか!!」

 ミリアムは無言のまま姿勢を低く構える。両腕はガードのために顔まで上げ、体当たりを狙うような姿勢だ。
 篠木はスタンダードな空手の構えでミリアムを待ち受ける。
 ミリアムが前に出るのに合わせて篠木も前に出る。

 バチッ!

 篠木のローキックがミリアムの太ももに炸裂するが、あらかじめダメージの具合を覚悟すればミリアムの耐えられない衝撃ではない。

「せぇいっ!!」

 ミリアムにローキックを打ち込んで動きを止めた篠木にミリアムのミドルキックが見事に命中した。

「がふっ!?」

 篠木のわき腹に打ち込まれたミドルキックは篠木の体を大きくよろめかせた。ミリアムはそのまま篠木の背後のロープの反動を使い篠木の首筋にラリアッとをくらわせた。

「馬鹿な!!こんなことがあってたまるかぁ!!」

 血相をかえて喚く篠木の背後からフェイスクラッシャーが決まる。顔面を抑えて転がりまわる篠木の傍で両手を上げてアピールするミリアム。

「いっくぞー―!!」

 ミリアムがダブルアームスープレックスで篠木を投げ飛ばした。華麗な弧を描いて篠木の体がマットに沈む。

「ワン、ツー・・・」

 カウントが数えられ、あわや3カウントと思われたところで篠木が肩を上げた。

「この、いい気になりやがって―!!」

 篠木の口調は激しいが顔は既に泣き顔に近い。プロレスなど歯牙にもかけない空手家としてのプライドを根こそぎひっくり返されたような気持ちなのだろう。
 嵐のような拳と蹴りがミリアムの華奢な肢体を襲うが、ミリアムは腰を落とし、ガードを固めて凌ごうとする。

「くっ、う・・・っ」

 ガードしているとはいえ、打撃の専門家である篠木の一撃一撃はミリアムの体の芯まで響く。しかし、篠木は自分の攻撃が相手にダメージを与えていると気付かない。初めてプロレスラーと闘う篠木の経験不足が露出した結果であった。
 ミリアムを倒そうとして篠木の攻撃が大振りになる隙を見失わずミリアムの前蹴りが篠木の腹部に突き刺さる。

「ぐほ・・・っ」

 思わず腰を落として無防備になってしまう篠木の首に脇を回してそのままDDT!!見事なまでに篠木は頭頂部からマットにめり込みそのままダウンしてしまった。

「フォールッ!!」

 ミリアムは篠木に覆い被さり、決着がつくと誰もが見た、そのとき。

「ああああああああああああぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 突然絶叫をあげ、ミリアムが篠木の体から転がり出た。目潰しを食らったのだ。目を抑えながらバタバタと足をばたつかせて転がりまわる。

「いい気になりやがって・・・、このあまっ!!」

 吐き捨てるように叫ぶとミリアムの髪を足で踏み抑えたまま正拳の突き下ろしを打ち込んだ。

 どぶぉ・・・っ

「!!!!・・・・ぁ・・・・!!!!!」

 目を抑えた無防備な体勢のまま胃袋の真上に拳を打ち込まれたミリアムは声を出せないまま悶絶する。

「は!!どうした!!もっと抵抗しろよなぁ!!」

 腹部を抱えたまま抵抗の術のないミリアムを無理やり立たせ、コーナーポストに追い込んだ篠木はそこで腰を落とし、正拳突きの構えを取る。

(い、いたい・・・、今度は何をしてくる・・・?)

 涙でにじむ視界に、ぼんやりと篠木の姿が映る。

「・・・・・・!!」

 その構えに必死になってコーナーから逃れようとするミリアムだったが、発射体勢を整えた篠木の方が速い。

 どどどどどっ!!

 試合開始のときにも放たれた正拳五段突き。今度はそれがみぞおちの上に放たれる。

「・・・・!!」

 横隔膜を刺激され、呼吸がうまく出来ない。身体機能が麻痺し、口元からはよだれが垂れ流される。
 無防備なまま立ちつくすミリアムを舐るような目でなめまわし、やおら喉元に指先を突きこんだ。呼吸が出来ないとはいえ、喉に突きを入れられてはたまったものではない。
 大きなアイスブルーの瞳に大粒の涙を溜め、喉元を抑えて崩れ落ちようとするミリアムだが、篠木はそれを許さず、顔面に軽い突きをいれてコーナーにミリアムの体を押し込む。
 無防備なところへ顔面に突きを食らったミリアムの形の良い鼻から血が流れ落ちる。ここでやっとレフェリーの制止が入った。
 目突きに始まる急所攻撃はすでに反則負けをとってもおかしくない状況にまできている。
 しかし、篠木にはすでにそんなものなど関係なかった。

「邪魔だっ!!」

 制止しようとするレフェリーに向かい、こめかみにハイキックが決まる。
 一撃で意識を刈り取られたレフェリーはマットに倒れ篠木を制することができる者はいなくなってしまった。ミリアムを助けようとする者も、篠木の付き人に邪魔されて助けに入ることが出来ない。

「・・・ぁ、・・・・あぁ・・・・」

 体を動かすことの出来ないミリアムの瞳に怯えの色が混じるのを確認して篠木の口元にゆがんだ笑みが刻まれる。

「いい格好じゃない・・・。観客の皆さんも応援してくれることだし、それに答えなきゃねぇ・・・!!」

 観客は既にどのようにミリアムがKOされるのかにしか興味を持たない。ベビーフェイスは全員それを期待されている。

「ほら、どうされたい?そうだね・・・、リクエストが無いならこんなのはどうっ!?」

 どぼっ!!

 ミリアムのわき腹に重いミドルキックが叩き込まれる。元々華奢なミリアムの肢体はその重みに耐え切れず、会場内にあばら骨がへし折られる音が響いた。

「・・・・・・!!・・・・・・・・・!!!!」

 あまりの激痛に目を剥いたまま悶えるミリアムだが、篠木は無情にもミリアムの両腕をロープに掛け、ダウンできないようにして追い討ちを掛ける。
 ミリアムのボディに篠木の硬い拳がめり込む。一撃で頬が膨らみ、ニ撃で吐瀉物がこぼれる。それでも篠木は手を緩めず、ミリアムが血反吐を吐くまでボディに攻撃を加え続けた。
 
 篠木のボディ攻撃が始まってから20分。ミリアムの鮮やかなスカイブルーのコスチュームは既に自らの吐いた血によって紫に染まり、ぐったりとコーナーポストに身を掛けたまま虚ろな目を虚空にそらしている。
 地獄の時間が過ぎ、ようやくミリアムにも安息のときが訪れようとしていた。

「楽しかったよ、じゃーなっ!!!!」

 篠木の渾身の右拳がミリアムの鼻骨を砕いて顔面を打ち抜く。

「ふぃぎゅるぁっ!!」

 異様な悲鳴をあげ、ミリアムの体がコーナーポストを乗り越えてリング下に落ちかけるが前のめりになって勢い良く顔面からマットに倒れこもうとする。やっとこの地獄が終わるのかと誰もが思ったそのとき、ミリアムの頭を、今度はサッカーボールキックが襲う。

 ゴッ!!!

 硬い音と共にミリアムの肢体が不自然にねじれてマットに這いつくばった。ビクンビクンと華奢な肢体が痙攣し、素人が見ても危うい状況だとわかる。ここでやっと篠木の付き人が道を開け、ミリアムの後輩達がリングに上がる。
 後輩達に抱き起こされたミリアムは白目を剥き、口元からは泡がこぼれる。
 あまりにも無惨なKO負けに誰もが怒りと悔しさに涙をにじませるが、このリングでは勝者が正義であるため、卑怯な反則を犯しながらも勝者として歓声を浴びる篠木を見て、悔しさをこらえなければ成らなかった。


 こうしてミリアムの異種格闘技戦はあまりにも悲惨な敗北で幕を閉じた。手ひどくダメージを受けたミリアムは入院を余儀なくされ、リハビリに数ヶ月を要することとなるのだった。
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